車の中で、NHKラジオ第二放送を聞くのが習慣になってます。
教育テレビもそうですが、普段自分の知らない世界を垣間見ることができて、とっても興味深い♪
そして今日は、こんな話に釘付けになりました。
スポーツ中継を見ている時に、アナウンサーがよく使う「あ!」という声。これには2種類あるそうです。
まず、スケートなどで転んだ時のように、失敗があった時。
これは「残念だ」という感嘆の「あ!」で、視聴者の心と一致するものなので、特に気になるものではないそうです。
そしてもう一つ。
野球中継、それも大リーグ中継で良く聞かれる「あ!」。
この「あ!」の裏には、こんなことがあるそうです。
言われて気付いたのですが、大リーグ中継の日本語解説は、現地にアナウンサーがいるのではなく、私たちがテレビを見ているのと同じ状況でアナウンスしていたんですね。
現地で見ていれば、ピッチャーが投げて、そのボールがどこに入って、バッターが打った方向や、ランナーの動き、その全てを自分の目で見ながら解説できます。でも、モニターだけで見ていたら?
ピッチャーが投げた瞬間に画面が切り替わり、バッターが打ったボールだけが、空とともに映しだされる。
はて?ボールはどうなる?ランナーはどこへ? あ!ランナーが走ってるけど、ボールはどこに?
と、ボールを見失ってしまった状態になると、「あれ?」と慌てたような状況で発せられる声なんだそうです。
なるほど~~ 確かに。
で、もちろんその「あ!」は耳障りな「あ!」なので、使わないようにしたいという話でした。
そこで、使わないようにするために、どうしたらいいか。
①アナウンサーが目立つのではなく、あくまで主役は選手であると頭にたたきこむ。事実だけを正確に伝えるのが役目だということ。
②経験から、見失ったボールも、「この人の場合はこういう場面ではこういうボールだ」と頭の中のデーターからアウトプットする。
③これも経験から、「そしてこの場合はこうなる」と予測する。
ボールが見えない時間。
その見えていない物を意識して、画面から外れたところに何があるのか、これから何が起こるのかを考えること。
これによって、耳障りな「あ」をなくすようにしているそうです。
・・先日の民放各局で騒いでいた解説者にも勉強して欲しい。。
主役はアナウンサーじゃなくて、スポーツ選手だって。
ステキな話しを聞いた気がします。
そして最後に、こうやって締めくくられました。
「きちんとした日本語で、光輝くドラマを伝えたいと思います」
ここまでずっと流暢に素敵な声で伝え続けたアナウンサーでしたが、最後の最後、一番カッコいいセリフ「ひかりかがやく」で噛んでしまいました!う~ん、惜しい(笑)
でも、真摯なお人柄を伝え終えた後なら、これも親しみが沸いて御愛嬌。これが冒頭なら聴いてなかったかもしれないな~と思うと、やはり掴みは大事です。
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NHKラジオ第2放送 「ことば力アップ」
毎週土曜日 午後4:45~5:00
(再放送) 土曜日 午後9:40~9:55
翌週土曜日 午前10:45~11:00
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